例えば、知り合いに誰かを紹介してもらう場合。
その知り合いが、完全な内輪ネタで初対面の誰かを私に紹介する場合。
知り合い:「こいつ紹介するよ、゛カレー王子゛ね!」
初対面の人:「おいっ!!やめろって! ゛王子゛じゃないって!」
そして二人で爆笑。
私は、
「゛王子じゃない゛とかそういう問題じゃない。」
「俺には全く面白くは無いぞ。」
といった不安定な気持ちを持ちつつ、その間に3秒ほど愛想笑いをしなければならない。
きっと、世渡り上手な人はこう言うだろう。
「何?何?! ゛カレー王子゛って!ウケル〜〜!詳しく教えて〜〜!」
と。
「カレー王子の件に関しましては、一度検討させて頂きたく思います。」
という、私の願いは儚く散り、その後なぜ彼がカレー王子になったのかを5分程かけて聞かされる。
いきなりそんな話を振ってくるわけだから、どんなにか面白いオチがあるのだろうと、少しばかりの期待を込めて話を聞く。
結局、彼は…
1週間に5回はカレーを食べる程、好きなのだそうだ。
カレーが。
ただ単に。
「カレー、美味しいですよね。」
説明の後、そう言った私は、また一つ大人になった気がした。
そう思ったのもつかの間、
「そうなんですよ〜。だから王子じゃなくて王様なんですよ〜。」
笑いながらそう語る゛カレー王子゛もとい゛カレーの王様゛の口元から光る白い歯をへし折りたかった。
もうその話は終わったんだ。
そんな雪の降る昨夜の出来事。
気を取り直して、密かに応援していた「銀シャリ」、上方漫才コンテスト優勝おめでとうございます!
ちょっと「ナイツ」っぽいという人もいるようですが、いやいやどうして、正統派しゃべくり漫才はまだまだ面白くなりそうです。
MANHATTAN CLOSET